- FP試験って誰でも受けられる? 金融業界とは無縁でも大丈夫?
- 仕事や家庭のことで毎日忙しいけれど、FP試験に挑戦したい
- なるべくお金をかけず、独学で合格したい
FP試験に興味があるかたの、このような不安にお答えします。
建築業界でも取得する人が多い資格、FP(ファイナンシャルプランナー)。
私は土木業界のほうが長いですが、個人的に資産形成に興味を持ち2022年5月試験でFP2級を取得しました。
一発合格できたので、金融関係の仕事をしていなくても合格は可能!ということを経験からお伝えしたいと思います。
FP試験の概要
勉強法の前に、FP試験の概要を整理したいと思います。
自分に合った受験方法を選ぶのが、合格への近道です!
主催団体がふたつある
まず注意したいのが、FP試験は主催団体がふたつあるという点です。
ひとつは「きんざい」。金融財政事情研究会の略です。
財政政策や金融機関経営の書籍やセミナーを発行している機関で、金融業界のかたはこちらを受験する場合が多いようです。
もうひとつは「日本FP協会」です。
こちらはFPの普及・教育に力を入れています。
広く一般に向けられたライフプランニングの解説や、お金の相談をしたい人と登録FPのマッチングも行っています。
私は異業種からの受験なので、日本FP協会の試験を選択しました。
筆記試験と実技試験
試験には筆記と実技があります。
…といっても筆記はマークシート形式、実技は記述式というだけでどちらも座学試験です。
筆記試験は「きんざい」「日本FP協会」共通ですが、実技試験は主催団体により内容が異なるため注意が必要です。
それぞれ6割正答すれば完全合格、片方だと一部合格となり次回の受験では当該の試験が免除となります。
受験資格について
FP2級の受験資格を得る方法は3通りあります。
3級の合格、認定研修修了、実務経験2年以上のいずれかです。
FP3級には受験資格は特にありません。
学生でも、異業種にいても、主婦でも、誰でも受験可能です。
認定研修は日本FP協会が主催している、AFP認定研修と呼ばれるものです。
全国の資格学校やスクール、またはオンラインでも受けることができます。
実務経験はアルバイトやパート、派遣職員でもOKなので、比較的受験資格を得やすいと言えます。
私は基礎的なことから学ぶ必要があったため3級→2級の流れで受験しました。
試験日程について
試験は毎年1月、5月、9月の3回行われます。
チャンスが多く、受験しやすいのはありがたいです。
だからこそ一発合格を狙うには覚悟が必要で、計画的な勉強が必須です!
教材選びについて
身近な生活のことを扱うからかFP資格はとても人気があり、ちまたに教材があふれています。
さあ勉強を始めよう!と思ってもどれを選んでいいか迷うのではないでしょうか。
ここでは実際に私が使用した教材を紹介します。
独学でも十分に合格が狙えます!
書籍「みんなが欲しかった!」シリーズ
最近はネットの情報のみでも勉強可能ですが、体系的にまとめられた参考書を一冊持つことをおすすめします。
分からないところが出てきてもさっと辞書的に調べることができて便利です。
私はTAC出版の滝澤ななみさんが書いている「みんなが欲しかった! FPの教科書」を使用しました。
FPの参考書ではベストセラーとなっている本です。
カラフルかつ図解が豊富で、ぱっと見た目で頭に入りやすいのが特徴です。
2級はボリュームがありますが分冊できる形式だったので、外に持ち運んで勉強したい私には助かりました。
また参考書とセットになっている「みんなが欲しかった! FPの問題集」も一緒に購入し、演習はこちらを中心にやりました。
小さな解説書がついており、こちらは教科書の内容がよりコンパクトにまとめられています。
同じデザインなので記憶に残りやすかったです。
お金の寺子屋
書籍の勉強にプラスして、解説がほしくなり利用したのがこちらのサイトです。
動画講義を無料で受けることができます。
簡略化された例をあげて説明してくれるので「なるほど、そういう事だったのか!」と理解できたところがたくさんありました。
丸暗記せず消化することは試験終了後も役にたつと思います。
ラインやFacebookに登録をすれば毎日通知が届き、練習問題も解くことができます。
通知には励ましの言葉があり、同期の仲間もたくさんいるのだと思えてとても励みになりました!
試験直前には有料ではありますが模試の販売もされています。
過去問を徹底調査して作成されているとのこと。
時間内に問題を解く感覚をつかめるほか、こちらを繰り返し解くことで試験の傾向をつかむことができました。
FP2級ドットコム
こちらは過去問を一問一答形式で解くことができるサイトです。
会員登録をすれば無料で使用できるのがありがたいです。
出題ジャンルごとの正答率が分かったり、できなかった問題だけを繰り返し解くことができたりと無料とは思えない高機能。
通勤電車や休憩中など、ちょっとしたスキマ時間にやっていました。
下記リンクに公開されています。
ちなみに3級や1級バージョン、宅建士など他の資格バージョンもあります。
私の勉強方法
フルタイムで働く会社員、残業あり、かつ主婦である私が一発でFP2級に合格するためには工夫が必要でした。
どのような勉強をしてきたかを具体的に挙げていきます。
アウトプット重視! 問題集を4周まわす
あまり学習時間がとれないのを自覚していたため、内容を確実に身につけることを意識しアウトプット中心の勉強をしました。
朝活1時間と昼休憩のうち30分が勉強タイムでした。
試験直前まではずっと同じ問題集を使っていました。
解けなかった箇所にはふせんを貼り、次にまわすときに解けたら○印をつけていきます。
これを試験1ヶ月前まで4周繰り返しました。
スキマ時間で過去問を解く
過去問については、ほぼ FP2級ドットコム のみでいきました。
ちょっとした空き時間をみつけたらひたすら解いていました。
こちらのサイトは出題の難易度がけっこう高く、試験直前でも6割ぎりぎりの正答率だったことで緊張感を維持することができました。
動画解説を毎日観る
お金の寺子屋 から毎日配信される動画を観て、演習問題も欠かさずやるようにしました。
帰宅後30分程度の時間を作って取り組みました。
日曜日はその週にできなかったことをやる日と設定されています。
残業があると次の日にまわしてしまうこともありましたが、この余裕日があったことで無事完走することができました。
試験直前は模試に集中
試験1ヶ月前からは、お金の寺子屋 の模試を解きました。
学科、実技各3回分あります。
1周目は実際に時間を測って解きました。
学科120分、実技90分です。
他の受験者さんの声でもよく挙がるのですが、実技は時間が足りなくなる可能性大なので要注意。
模試をやったことで時間配分がわかるようになりました。
出題傾向の高い問題がまとめられているため、こちらを仕上げとして繰り返し解きました。
学習記録をつける
毎日学習時間を記録してモチベーションを保ちました。
記録といっても手帳の月間ページに学習時間を書くだけの簡単なものです。
これだけですが頑張りが可視化できてやる気につながりました。
私の学習期間は4ヶ月ほどでしたが、最後まで頑張れたのは地道に記録を続けたことの効果が大きかったです。
まとめ
これまでの内容をまとめると…
- FP2級は金融機関に関わる人でなくても合格可能
- 細切れの時間をうまく活用し、継続する
- ネットを有効活用すれば、お金をかけずに勉強できる
ということになります。
実際に勉強してみて、住宅購入や保険に関することなど普段の暮らしでも役立つ知識をたくさん得られたので、受けて損はない資格だと感じました。
CADオペとしては今後建築業界への転職の可能性も十分あるので、仕事でも活かせる場面があるといいなと思います。